zumafish's diary

忘れたくないこと

口コミの脅威

普通のテレビCMや雑誌の広告と違い、他の人から物を勧められた時、私たちの脳内では驚くべきことが起こる。脳の理性と統率をつかさどる領域が閉じられ、島皮質という部位が活気づく。島皮質とは欲情、嫌悪、自尊心、屈辱、罪悪感、感情移入、愛などの社会的な感情を制御する領域のことである。
更に友人からのすすめは、中毒に近い生物的渇望を引き起こす知覚領域を刺激することが分かった。つまり口コミによる推薦は脳の様々な領域に記憶される。
ブランドや商品が刺激する脳の領域が数多いほど私たちはそれに馴染み、推薦された記憶は長く残る。
口コミはCMに比べて長く残るのに対して、更に他の人にも広げたがるという先天的な趨勢も脳の働きで説明がつく。口コミで聞いたことを他の人に伝える時、脳はその報酬としてドーパミンを分泌させる。つまり口コミするたびに脳は感情領域が活気付くと同時に快楽系化学物質の分泌という報酬を受け取る。