zumafish's diary

忘れたくないこと

日本人(辺境人)の学びスタイル

日本では師弟スタイルが主流である。 

師弟スタイルから得る教訓を一言で言えば師が弟子に教えるのは"コンテンツ"ではなく"マナー"である。

例えば2人の弟子がいたとする。何故か便所掃除が課せられる。

1人の弟子は便所掃除が無意味だと感じ、もっと有用性のある修行をさせて欲しいと学びのモチベーションは損なわれて行くだろう。

しかしもう1人の弟子は黙々と便所掃除を行い、そういう無意味なことを強引に合理化しようとする。

これは無意識の心の作用で、自分がとった態度が感情と矛盾するとき、起こしてしまった行動自体は否定できない事実ですから、心の状態を変化させることで辻褄を合わせて不安定な状態を安定させようとする。

師弟関係においてもこれと同じ辻褄合わせが行われる。弟子には意味があると思うことは教えない。私には何に意味があるのか分かっていないという無知と愚鈍をろんきょとして、己れを超える人間の適法性を基礎付ける。師弟関係において追い詰められた弟子が最後に採用する逆説的なソリューションなのである。

"私は何故、ここで学ぶのか言うことができない。そしてその言うことが出来ない事実こそ私が学ばなければならない当の理由である"これが学びの信仰告白の基本文型である